>関連記事を読むと
・ロシアのプーチン大統領はトルコのエルドアン大統領からシリアの
クルド人武装勢力を掃討すると事前に電話で知らされた。
・その際、プーチン大統領は期間と規模の両面で掃討作戦を限定的な
ものにとどめるよう強く希望したという。

<親プーチン派ロシアの有力上院議員:アンドレイ・クリモフ>
「この対立は解消が早ければ早いほど、誰にとっても有益だ。」
「トルコ側はシリア政府軍と地上でぶつからないよう全力を挙げて
 ほしい。」
「ロシア兵との衝突はなおさらやめてもらいたい。」

<軍事支援と和平協議のかじ取り>
・ロシアには微妙なかじ取りを迫られている。

・同国はアサド政権が8年間の内戦で失った領域を空軍力を駆使して
全て取り戻す手助けをするとシリアに約束。
・国土の一体性が重要だと繰り返してきた。
・一方でトルコやイランと協力してシリア内戦の和平も進めている。
・和平の実現はロシアがシリアの政治体制を左右する力を得るとともに
武力介入だけでなく地域紛争を解決する力の証明となる。
・ロシアにはそうした期待がある。

⇔ロシアの和平への取り組みは「まやかし」でアサド政権の正統性を
取り戻しEUやペルシャ湾岸諸国からシリア復興資金を呼び込む手段
にすぎないとの批判も聞かれる。

・プーチン政権にとって内戦終結はロシアが中東で新たな政治力を確立
することを意味する。
・特に米国がこの地域と距離を置こうとしている今…ロシアは自らの勢力
扶植に躍起となっている。

<トルコの強硬作戦にはくぎ>
・トルコ政府…シリアのクルド人武装組織「人民防衛隊(YPG)」を
トルコ国内の反体制的なクルド人勢力と関係があるとの理由で
「テロリスト集団」とみなしている。
・エルドアン政権による掃討作戦が長引いたり泥沼化する可能性もある。
・そうなるとロシアの外交的な努力が水泡に帰すかもしれない。
 <プーチン氏側近:ユーリ・ウシャコフ>
  ・「全ての関係者は自制して欲しい。」
  ・「政治的な和解達成のために講じられた措置に打撃を与えない
  ような現実的手段を慎重に考えることが重要だと思う。」
  ・ロシアがお膳立てしているシリア憲法委員会の29日の初会合が
  滞りなく行われるよう求める。
  ・トルコの攻撃で市民に被害が出るのは受け入れられない。
★さてエルドアン大統領はどうでる?